プールにとって防水工事は、大量の水を安全に保持するための根幹です。施設の規模や用途に合致した工法を選ぶことが、将来的なメンテナンスコストの削減に直結します。
本記事では、代表的な防水工事「躯体防水」「塗膜防水」「シート防水」の特徴を比較解説。改修時期を察知するための劣化サインの見極め方や、信頼できる業者探しのポイントも紹介しています。プールの新規建設からリニューアルまで、適した業者を選定する判断基準としてお役立てください。
プールにおける防水工事には、主に3種類の工法が存在します。プールの使用目的や全体の規模、周辺の設置環境によって適したアプローチが異なるため、それぞれの構造や特徴を正しく把握しておきましょう。
コンクリートそのものに強固な防水性能を付与する工法です。防水剤を生コンクリートにあらかじめ混入したり、硬化後のコンクリートに浸透性防水材を塗布したりすることで、構造躯体自体を防水層として機能させます。
長期間にわたって安定した水漏れ防止効果を期待できる一方、コンクリートの乾燥収縮に起因するひび割れリスクへの対策は事前に考慮しておかなければなりません。
プールの内部に液状の防水性材料を複数回にわたって塗布し、継ぎ目のない一体的な防水膜を形成する工法です。実務においては主にウレタン防水やFRP(ガラス繊維強化プラスチック)防水が広く採用されています。
ただし、現場の職人による手作業が中心となるため、その技術力によって仕上がりの品質が左右されやすい点や、塗料の乾燥を待つための日数が求められる点は留意しておきましょう。
プール内部へ塩化ビニルなどのシート状に加工された防水材を、隙間なく張り付ける工法です。接着剤を用いて下地に直に貼り付ける密着工法と、専用の固定器具を用いる機械固定工法の2パターンに分かれます。
広い床面に対して一気に処理を施せるため大規模な施設に有効な一方、折り返しの多い変形デザインや、細かな段差が連続する複雑なプール形状には馴染みにくい傾向があります。
各工法が持つメリットや構造的な特徴を踏まえ、どのようなシーンでどの防水アプローチを選択すべきか、代表的な3つのパターン別に推奨される工法を解説します。
曲面を多用したデザインや多段ステップを伴う複雑な形状のプールを新設するにあたっては、あらかじめ規格化されたシート防水では緻密な追従が困難なケースも少なくありません。液状の樹脂をダイレクトに塗布する塗膜防水であれば、どんな形状にも隙間なく密着し、シームレスな防水層を形成できます。
経年劣化した既存プールの改修プロジェクトには、下地表面の劣化状態に比較的左右されにくいシート防水が向いています。微細なひび割れなどの上からでも覆い被せるようにスピード施工できるケースが多く、古い防水層を撤去・処分する手間の削減にも直結。結果として全体の工期短縮と改修コストの抑制に繋がります。
学校や公共プール、大型スポーツジムなど、数十年単位でのハードな運用を想定する大型施設では、本体構造と一体化する躯体防水が有力な選択肢となります。表層の塗り替えやシートの全面張り替えといった定期的な大規模メンテナンスの頻度をより抑えられるため、ライフサイクルコストの削減を期待できます。
ただし、施設の構造特性や初期の設計条件によっては塩化ビニルシート等の他工法がベストとなるケースもあるため、専門業者と緻密にディスカッションを重ねて決定することが確実です。
プール防水の機能低下を放置してしまうと、微細な水漏れによる周辺地盤の軟弱化、あるいは構造体の腐食へと発展し、将来的な修繕費用が膨れ上がるリスクがあります。目視で確認できる微細なひび割れ、塗膜の膨れや剥がれ、シート表面の浮き、原因不明の水位低下などは、いずれも防水層の寿命を示す代表的な初期サインです。
プール設備の寿命を長く保ち、突発的な二次被害の発生を防ぐためには、定期的な点検体制を構築してこれらの症状を早期に発見・対処することが重要。適切な改修スパンを維持する運用の仕組みを整えておきましょう。
プールの防水工事は、常時発生する水圧や、水質維持のために用いられる塩素への耐性を考慮に入れた高度な専門施工が求められます。プールの寿命を長く保ち、将来の修繕コストを抑えるためには、プール全体の構造を熟知した専門業者に相談し、適切な仕様の提案を受けることが確実な第一歩となります。
当メディアでは、国内のプール施工業者の特徴や事例を徹底調査し、施設タイプや目的別におすすめできる専門業者を厳選しました。新設から既存プールの改修まで、自社に合った業者選びのガイドとしてご活用ください。
各社の施工事例や特徴を調査し、現在導入が進んでいる「リゾート宿泊施設」「レジャー施設」「リハビリ施設」の3つの施設タイプ別に、おすすめのプール施工業者を紹介します。依頼先選定の参考としてお役立てください。
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既存の建物にも設置しやすい、軽量なFRP製プールに柔軟に対応。外から姿勢を確認できる観測窓など、他施設と差別化したリハビリ用プールを実現できる。